赤みを感じない透明感あるカラーを求めるなら、ブリーチはほぼ必須。
最近では「SNSで見かけるようなキラキラしたカラーになりたい!」と、ブリーチカラーを楽しむ女性が増えてきました。
ところがブリーチブームの反面で、
ブリーチをしなければよかった。
先にデメリットを知りたかった。
と後悔する人も多いんです。
本記事では現役美容師の「橋口美月」が、ブリーチをやめる方法・注意点について解説しました。
ブリーチをやめたいと考えている人は、参考にしてくださいね。
ブリーチをやめる際の注意点やハードルなど
一度ブリーチをすると、数年は元の状態に戻せません。
ブリーチを簡単にやめられない理由には、3つの原因が影響しています。
それぞれ詳しく解説していきます。
色落ちが早い
ブリーチをした髪はしていない髪と比べると、色落ちが2〜3週間早い傾向にあります。
ブリーチの影響で、キューティクルが開いて染料が抜け放題だから。
暗めに染めたとしても通常より色落ちのスピードが早いので、すぐにブリーチ部分の境目が目立ってしまうんです。
カラーシャンプーやトリートメントで色落ちのスピードを遅らせることは可能ですが、止めることはできません。
色持ちが悪い分、高頻度でカラーを行わないとすぐプリン状態になり汚くなってしまいます。
色落ちの早さ・カラー頻度が原因で、ブリーチを後悔してる人も多いよな。
染まり方が違う
日本人の髪はメラニン量が多いので、本来なら色落ちすると赤っぽい茶色になってしまいます。
ブリーチを行うとメラニン量を減らすことができるので、赤みの強い色落ちを避けたり透明感ある鮮やかなカラーを叶えられるように。
しかし、根元が伸びてきてブリーチ部分が下へ下がってくると、ブリーチあり・なし部分の染まり方に差が出てしまうんです。
ブリーチありの部分は透明感と鮮やかさがあるのに、ブリーチなしの部分は赤茶色い濁った印象に。
色の差が、カッパのお皿みたいで不恰好…。
明るさではなく色の差が広がるため、ブリーチをやめてきれいに伸ばすことが困難です。
対策としては、ブリーチ部分に赤茶色系の色を混ぜるか、ブリーチなし部分に赤みを抑える青・緑を混ぜる方法があります。
とはいえあくまで対処法でしかないので、完全に気にならない訳ではありません。
ブリーチ部分の色素は一度抜けば一生戻らないんです。
切り落とすのに数年かかる
ブリーチをした髪はメラニン色素が破壊されている状態。
どれだけ頑張っても一度失った色素が戻ることはありません。
ブリーチをやめたいなら、地道に髪を切っていくしかないんです。
ところが髪は1ヶ月に1〜1.5センチしか伸びないので、1年中伸ばしても12〜18センチほど。
ブリーチをやめるには短くても1年以上の期間が必要です。
一度のブリーチが影響して、これだけの期間色落ちのスピードや汚さに悩まされることに。
ブリーチをする前にはあらかじめ、切り落とすまでに時間がかかるなどのリスクを把握しておく必要があります。
ブリーチ毛が生え変わるまでの期間
ブリーチした状態から、ブリーチがなくなるまでどれくらいの期間がかかるか知っていますか?
元のスタイルにもよりますが、1年半〜5年以上の年月がかかるんです。
- ショート・・1年半
- ボブ・・2年〜2年半
- ミディアム・・2年半〜3年
- ロング・・3年半〜5年以上
ブリーチが生え変わるまでの過程を解説しました。
ショートの場合
ハンサムショートのようなスッキリ系ショートの場合、1年半ほどの期間でブリーチ部分がなくなるでしょう。
耳より下の髪が髪全体の中で一番短いので、この部分は半年以内に黒く戻ります。
一方耳より上の部分は全体の中で髪が長めなので、1年経っても毛先に少し金髪部分が残る可能性が高いです。
1年半経つと毛先の金髪部分もカットできるので、ブリーチをやめることができます。
ボブの場合
丸みのあるボブスタイルの場合、生え変わりまで2年〜2年半ほどかかります。
ショート同様に耳より下の髪は比較的短めなので、半年〜10ヶ月ほどでほとんどブリーチ部分がなくなるでしょう。
しかし、耳より上の髪は比較的長さがあるので、1年で半分ほどしか伸びません。
1年半以降は毛先部分のみブリーチ部分が残るので、グラデーションカラーとして活かせるようになります。
ミディアムの場合
鎖骨くらいのミディアムスタイルの場合、生え変わりまで2年半〜3年ほどかかります。
ワンレングスの場合、髪表面がかなり長いので3年はかかってしまうでしょう。
ショートスタイル等にスタイルチェンジをしない限り1年半まではプリン状態が目立ちます。
プリン状態を緩和するにはハイライトを活用するのもおすすめです。
なるべく髪の長さをキープしながらブリーチを早くやめたいなら、髪表面に段を入れるレイヤースタイルを取り入れるのもいいですね。
レイヤーを入れることで髪が生え変わるまでの時期を短縮できるので、2年半ほどでブリーチをやめられるでしょう。
ロングの場合
鎖骨より髪が長いロングスタイルの場合、生え変わりまで3年以上の期間がかかります。
胸下なら4年、それより長ければ5年以上かかることも。
2年を超えるタイミングまではプリン状態がかなり目立つので、ハイライト・インナーカラーとして上手く付き合うのも1つの手。
ブリーチ部分が髪全体の長さより下にくれば、グラデーションカラーとして活かすこともできます。
ブリーチをやめる方法
ブリーチをやめたいなら、色落ちをなるべく抑えプリン状態にならないようにする工夫が必要です。
SENJYUチームは色落ちを防ぐために3つの方法を提案します。
酸熱トリートメントで色落ちを防ぐ
酸熱トリートメントは、髪内部のダメージを補修して髪が傷む前の状態に近づけるメニューです。
ブリーチをした髪は、キューティクルの損傷が大きく色味の流出が早くなりがち。
酸熱トリートメントで本格的なダメージをケアしてあげることで、色味が流れ出にくい状態を作ります。
ダメージレスカラーで色落ちを防ぐ
通常のカラー剤は、髪を明るくする成分・髪に色を付ける成分の2種類が配合されています。
黒髪の色を変えるには髪を明るくする成分は必須。
しかし、すでに明るくなった髪にはかえってダメージを蓄積する原因に…。
髪が傷むと色味をキープする力が弱まってしまうので、きれいなカラーを楽しめなくなります。
SENJYUでのダメージレスカラーは、髪のダメージ原因となる成分をあまり含まないカラー剤を使用。
不要なダメージを髪に蓄積させないよう最大限の工夫をしています。
部位によって薬剤の使い分けも行っているので、比較的ダメージの進行を感じづらくきれいなカラースタイルを維持できるんですよ。
綺麗な黒染めで汚い色落ちを防ぐ
明るい髪色にもう飽きた・なるべくカラー頻度を減らしたい人にはきれいな黒染めがおすすめ。
ブリーチをした髪はどうしても色落ちが速くなりがちですが、地毛に近いくらいの暗髪にするなら比較的色持ちが良くなります。
ブリーチを活かして、
- ブルーブラック
- ダークアッシュ
- ダークオリーブ
- ダークラベンダー
にするのも良いですね。
ただの黒とは違ってツヤ感・透明感が抜群!
ブリーチをした髪にしか出せないニュアンスカラーです。
ただし、きれいな黒染めは万人受けメニューではありません。
色持ちや自然さで比較すると自然な黒染めには劣ります。
就活や面接など大切なイベントを控えている場合は、自然な黒染めを選びましょう。
カラーは就活が終わってからでも楽しめるしな。
やっかいなプリンのやめ方
ブリーチ後に暗くしたい・ブリーチをやめたいと感じさせる原因となる髪のプリン状態。
一番明るいおしゃれ染めで根元をカラーしたとしても、どうしても毛先と根元付近の色が違うので違和感を感じてしまいます。
プリン状態を卒業するには、
ことをおすすめします。
毛先に濃いブラウンを混ぜる
毛先と根元の色の差が気になる理由には、髪に含まれるメラニン量の差が影響しています。
メラニンとは髪の色味を左右する成分のこと。
数が多いと黒く、少なくなると茶色→オレンジ→黄色という順に髪色が変化します。
ブリーチはメラニンを破壊し、数を減らす作用のある薬剤。
メラニンを減らすことで、日本人特有の赤みのある髪を避け、透明感ある鮮やかな色味を楽しめるようになります。
しかし、一度失ったメラニンは一生戻ることはありません。
コップの中身を失うのと同じイメージです。
メラニン量が減ると色落ち後に髪がかなり明るくなり、プリンを目立たせる原因に。
プリンをやめたいなら、ブリーチ部分に失われたメラニンの代わりとなる茶色い色味を含ませる必要があります。
数回繰り返すとプリンの目立ち具合が大幅に改善されるように。
しかし、茶色を混ぜることでブリーチ特有の透明感ある色味は表現できなくなるリスクもあります。
ダークトーンのカラーを繰り返す
ブリーチをしたら明るさのある鮮やかな色味を楽しみたくなりますよね。
しかし明るいカラーの場合、髪に含まれる色味成分が少ししかないので、すぐに色落ちしてしまいます。
すぐにプリン状態になるし、全然きれいちゃうわ…。
ブリーチ部分は色味だけでなく、髪が本来持っているメラニン量も少なくなっている状態。
プリンになりたくないなら、メラニンの代わりになるべく多くの色素を含ませることが大切です。
ダークトーンのカラーは色味成分をたくさん含んでいるので、髪の中に色味を十分含ませることが可能。
完全に色が抜けきらず、ある程度の色素は髪の中に残留することも。
色落ちして金髪に戻る前にダークトーンを重ねることで、より効果的にプリンを防げるようになります。
半年ほど継続するとほとんどプリンが目立ちづらくなるんです。
色落ちが汚い際の対処法
色落ちして黄色く褪色した髪が気になる場合は、カラーシャンプーを併用しましょう。
髪が黄色いと、パサついている・奇抜な印象を与えてしまう原因に。
カラーシャンプーは髪に色味成分をほんのり足すことで、黄ばみを防ぐ効果があります。
カラーほどの染色・色持ちは期待できませんが、ダメージレスで髪の黄ばみを抑えられるので色落ち対策には有効です。
ブリーチを自然にやめる方法
なるべくストレスをかけずにブリーチをやめたいなら、以下の3つの方法がおすすめです。
それぞれ違った特徴・メリットがあるので、順番に紹介します。
ハイライトを入れる
ハイライトは縦にスジ状の明るいデザインカラーを足すメニュー。
プリン状態にありがちな、ブリーチあり・なし部分の境目が気になる人におすすめです。
ハイライトは縦のグラデーションを足すデザインなので、横にくっきりと目立つラインをぼかすはたらきがあります。
ブリーチ部分が毛先に伸びて下がってくるまで、ハイライトでうまく境目をぼかせればストレスなくきれいに伸ばしていけるでしょう。
最終的にはグラデーションカラーとして活かすことも可能です。
デメリットとしては、ハイライトを入れる手間とコストが追加でかかることが挙げられます。
インナーカラーに変える
インナーカラーは髪の内側に鮮やかな色を施すデザインカラー。
黄色っぽく色落ちする状態が気になる・我慢できない人におすすめです。
インナー部分以外の表面の髪を暗めの色に仕上げ、インナー部分は好みの色味に仕上げてみましょう。
中だけ色落ちして黄色くなる分には、派手さ・パサつきは気にならない人がほとんどです。
注意点として、表面の髪をかなり暗めにしておかないと、色落ち後にインナーと髪全体がなじむことが挙げられます。
髪に色味が定着するまで、インナー部分以外の髪はダークトーンを選ぶよう意識してください。
グラデーションカラーに変える
髪の根元からブリーチ部分にかけて徐々に明るくなるグラデーションカラー。
髪が伸びてきても根元が目立たない状態を作りたい人にはおすすめのカラー方法です。
特別なデザインカラーを施す必要がなく、ブリーチあり・なし部分で薬剤を使い分けるだけで完成する手軽さが人気のポイント。
まろやかな印象のミルクティー調のカラーから、洗練されたクールな印象のグレーのグラデーションまで幅広いカラーを楽しめます。
注意点としては、ブリーチ部分が髪全体に対して半分より下に来ないとスタイルとして成立しないこと。
ブリーチ部分の範囲が広いと全体のバランスが取れず、違和感のあるスタイルになってしまいます。
グラデーションカラーとして活かしたい場合は、ブリーチをやめる最終段階で用いるようにしましょう。
まとめ
一度ブリーチをすると髪内部の色素成分が破壊されるので、一生黒髪には戻りません。
SNSで見かけるような透明感あるきれいな色味を再現できる反面、ブリーチには、
といったデメリットも存在します。
実際にブリーチをしてから後悔している人も多いので、あらかじめデメリットを把握しておくことが大切です。
自分にブリーチカラーが合うか・デメリットを許容できるか十分考えた上で、カラーを楽しむようにしましょう。
ブリーチをやめたい人は、ぜひ一度SENJYUにご相談くださいね。