35歳を過ぎたあたりからチラホラと現れ始める白髪。
白髪があるだけで疲れた印象・老けて見えるため「なんとかしたい!」と美容室で相談したところ、白髪染めを提案されたなんてことがあるのではないでしょうか。
でも白髪染めって暗いし黒いしなんとなく抵抗があるんよなぁ。
そんな白髪に悩んでいるけどカラーも楽しみたいという女性のために誕生したのが、脱白髪染めハイライト。
白髪を染めることを一番の目的としている白髪染めでは、明るさ・色味のバリエーションは二の次になりおしゃれ感はあまり得られません。
脱白髪染めハイライトならおしゃれ染めのようにカラーを楽しみつつ、白髪の主張を和らげることができる画期的なメニューなんです。
本記事では現役美容師の「橋口美月」が、脱白髪染めとはどんなメニューか、メリットは?デメリットは?といった疑問について解説していきます。
脱白髪染めハイライトとは
脱白髪染めハイライトは最近でてきたばかりのメニューなので、どのような内容なの?白髪染めとは何が違うの?と疑問を感じる人も多いと思います。
脱白髪染めハイライトについて詳しく解説してみました。
白髪染めとの違い
白髪染めと脱白髪染めハイライトとの大きな違いは白髪の染まり具合です。
白髪染めはしっかり白髪をカバーすることが一番の目的なので、明るさや色味は後回しになりがち。
一方脱白髪染めハイライトは白髪に程よく色を付けて馴染ませることが目的なので、完全にカバーすることはできないけどおしゃれ染めのように明るさ・色味を理想に近づけることができます。
白髪染めはダメで脱白髪染めは良いというわけではなく、どちらが自分の理想に近い仕上がりにできるのかしっかり見極めて施術を受けることが大切です。
より詳しく見ていきましょう。
白髪染めとは
白髪染めは、濃いめの色・髪に定着しやすく色持ちのいい黒やブラウン系をメインに配合した薬剤のこと。
白髪を完璧にカバーできる・色が長持ちするといったメリットがあります。
一方で、
- 染料が濃すぎて明るくならない
- 黒・ブラウン系をたくさん配合しているので色味が無難になる
といったデメリットも。
白髪をしっかり隠したい・明るくしたくない人には向いているものの、おしゃれ染めのように明るさや色味を楽しみたい人には向いていません。
脱白髪染めハイライトとは
脱白髪染めハイライトは、白髪を隠すのではなく馴染ませるカラー方法。
白く悪目立ちしている白髪のまわりに、明るいハイライトを散らばすことで、白髪だけが主張されるのを防ぎます。
例えるなら草原の中にポツンとあるマーガレット(白髪)のまわりに、ひまわり(ハイライト)をたくさん植えることで、マーガレットだけが目立つのを防ぐといったイメージです。
ハイライトの色持ちが悪く明るくなるのが早い・白髪への色付きが淡いといったデメリットがあるため、暗い髪色がいい人やしっかりカバーしたい人にはやや不向き。
逆に、髪を目立ちにくい状態にしつつカラーの楽しみも得たい!という人にはピッタリなカラーなんですよ。
濃い色味を用いない分、おしゃれ染めと同じくらい明るさ・色味のバリエーションが豊富にあります。
施術時間と値段
脱白髪染めハイライトの施術時間は2〜3時間ほどかかり、1〜3万円のコストがかかります。
時間も値段も普通のカラーよりかかるんや?なんでなん?
カラーの工程が2つに増えるからです。
脱白髪染めハイライトの施術では、
- ハイライトを入れる
- 上から好みの色を載せる
といった2つの工程が必要になります。
通常のカラーと比べると手間もかかり薬剤の使用量も増えるので、施術時間・値段ともに高いんです。
「忙しくてそんな時間は取れない」「高くて続けられないかも…」という人には、白髪ぼかし・やさしい脱白髪染めがおすすめ。
ブリーチ・ハイライトが必要なく白髪染めを別の薬剤に置き換えるだけなので、通常のカラーとほとんど値段は同じです。
気軽に挑戦しやすいので、白髪ぼかしから始める人もいますよ。
Before・After
白髪ぼかしのビフォー・アフターを見てみましょう。
白髪ぼかし前は白髪がどこにあるかはっきりわかる状態です。
一方白髪ぼかし後は白髪がまわりの髪になじみ気にならなくなりました。
思っていたより色が付くんやな!これなら気にならないかも。
脱白髪染めハイライトのメリット
脱白髪染めハイライトには3つのメリットがあります。
理由と合わせて解説していきます。
明るさ・色味の幅が広がる
してみたい色があっても「白髪染めをしているからできない」なんて言われたことはありませんか?
白髪染めは染料の濃さや種類が影響して、色味の選択肢がほとんどありません。
しかしハイライトを入れると明るさを表現できるようになり、色味のバリエーションが増えるように。
白髪染めでは不可能だった仕上がりも実現可能になります。
明るい色・茶味を感じない色・透明感ある色など、季節や気分に合わせて自由自在です。
白髪をカバーしつつ、白髪染めで実現不可能な色を楽しめるなんて最高!
白髪が伸びてきても気になりづらい
淡い色味の薬剤を使用し白髪を染め上げる脱白髪染めハイライト。
完全に隠すわけではないので、近くで見ると白髪だった髪がどれかわかってしまいます。
えー!それって白髪の解決に至ってへんやん。
一見デメリットにしか思えない仕上がりですが、染まりが淡いことで次に生えてくる白髪との境目が目立たないというメリットもあるんです
実際に、今まで白髪染めを3週間で行っていた人が脱白髪染めハイライトをしたことで、6週間白髪が気にならなくなったなんてお声もあるんですよ。
人と対面して話すくらいの距離だと白髪があるとはバレにくいので、白髪染めをしてもすぐ白髪が気になるという人はチャレンジしてみる価値あり!
カラー頻度が高かった人ほど、白髪染めとの違いを実感しやすいと思います。
ふんわりとして見える
ハイライトを入れると、髪に明るいところ・暗いところができるので立体感あるスタイルに仕上がります。
また明るさがあることで軽い質感になるので、ボリュームや動きなどが出てふんわりした見た目に。
だからこんな人におすすめ
- 髪に動きを出したい人
- ボリュームがない人
- 重く見えるのが嫌な人
白髪以外にもこのような悩みを抱えている人なら、なおさらおすすめです。
脱白髪染めハイライトのデメリット
脱白髪染めハイライトは白髪染めに代わる画期的なメニュー。
しかし一部デメリットもあるんです。
脱白髪染めハイライトを入れるときには必ずブリーチを使用します。
お客様の髪質に合わせブリーチのパワーを減力しダメージを抑えることは可能ですが、それでも通常のカラーと比べると髪に負担がかかるのは確か。
髪がボロボロになったって聞いたことあるわ…。
またブリーチをした髪は色落ちが早く、3週間ほどで黄色く褪色してしまうため派手な印象を与えやすくなります。
生活環境や髪の状態によっては、誰でも簡単に挑戦できるお気軽メニューとはなりません。
デメリットを知った上で、自分に合うのかどうか見極めることが大切です。
その他、脱白髪染めメニュー
白髪染めに代わるメニューって他にもあるん?
脱白髪染めハイライト以外にもありますよ。
脱白髪染めメニューにはハイライトの他に3つあります。
白髪染めを使わない点はそれぞれ共通していますが、特徴が違うのでメリット・向いている人が変わってくるんですよ。
それぞれ解説していきます。
白髪ぼかしファッションカラー
白髪ぼかしファッションカラーとは、おしゃれ染めを使い白髪に淡く色付けることで白髪をぼかす方法。
メリット
- 白髪が伸びてきても気にならない
- 頭皮への負担が少ない
- 少し明るい色味にも挑戦できる
デメリット
- 白髪はしっかり染まらない
- 色落ちが早い
一番のメリットは白髪が伸びてきてもあまり気にならないこと。
白髪染めほどしっかり染めないことで、次に生えてきた髪との境目が目立たず白髪が強調がされません。
一方で淡く染めることにより、近づいてよく見ると「あ、これ白髪かも」とわかってしまいます。
会話する距離くらいなら白髪があると気づかれることはほとんどありませんが、鏡でメイクする距離くらいに近づくとわかるようなイメージ。
自分が見てもわからないくらい白髪をカバーしたい!という人には不向きですが、他人に白髪があると気づかれなければいいという人には向いています。
白髪ぼかしブリーチ
白髪ぼかしブリーチは、白髪染めをして暗くなった髪をブリーチで明るくしてから白髪ぼかしを行う方法。
メリット
- 一度で大幅なスタイルチェンジが可能
- カラーバリエーションが豊富
- 大半が白髪だと伸びてきてもほとんど気にならない
デメリット
- コスト・時間がかかる
- 髪への負担が大きい
- ヘアケアの手間が増える
一番のメリットは、一度の施術で大幅に色味を変えられること。
白髪染めによって黒に近いくらい暗くなっている人は、ブリーチ以外で明るくすることはできません。
毛先が暗いまま白髪ぼかしをすると、根元は明るい・毛先は暗いといった逆プリン状態になるので見た目が汚くなってしまいます。
白髪ぼかしブリーチをした場合、白髪染めの染料を破壊し髪を明るくすることができるので、施術当日から白髪ぼかしに挑戦することが可能です。
ダメージが気になる人には向いていませんが、白髪が多い人や暗い髪を一度で明るくしたい人には向いています。
白髪染めファッションカラー
白髪染めファッションカラーは、おしゃれ染めを使って白髪にしっかりめに色付けるカラー方法。
メリット
- 白髪染めほど染めた髪との境目が目立たない
- 頭皮への負担が少ない
- 白髪ぼかしより少し濃く染まる
デメリット
- 白髪染めと比べると色持ちは劣る
- 明るさ・色味のバリエーションは少なめ
白髪染めと白髪ぼかしファッションカラーの間のような立ち位置で、ほとんど白髪が気にならないくらい染まります。
ただ、染料量がやや多い薬剤を使用するので白髪ぼかしファッションカラーと比べると明るい色味を選びづらく、色味もやや濁り気味になることも。
明るくしていきたい人には不向きですが、徐々に脱白髪染めに移行していきたい人におすすめ。
白髪染めと大きな差がないので、不安な人はこれから始めてみて!
まとめ
「白髪に悩んだら白髪染め一択」といった時代はもう終わり。
今はおしゃれ思考の女性に合った白髪に向き合うカラー方法がたくさんあるんですよ。
脱白髪染めハイライト・白髪ぼかしはこんな人におすすめ。
- 白髪染めに抵抗感がある
- 白髪染めの色に飽きてきた
- 白髪が伸びてくるとすぐ目立つ
- 白髪染めで頭皮に違和感を感じる
- おしゃれ染めのように色味を楽しみたい
このような悩みを抱えている人なら、脱白髪染めハイライトや白髪ぼかしに挑戦することで解決するかもしれません。
白髪との向き合い方や白髪染めへの不満を感じている人は、年間3000人のカラーを担当するSENJYUチームにお悩みをお聞かせください。